神鍋白炭工房さん



田沼さんが開発された「台車付の窯↑」。

新聞によると、

耐火レンガで作った台車を窯の中に運び、そのまま火入れする。
二日後、台車を引っぱり出すだけの炭出し作業はわずか数十秒で済む。
従来は窯の中の炭を棒でかき出していたため、小一時間かかった。
その間ずっと炎に身をさらすきつい仕事は、後継者不足の一因にも。

とあります。このような窯が3機あり、効率的に炭を量産しています。

窯から炭を出すときに見られる真っ赤な炎をイメージしていましたが、
この窯のなかで原料が時間をかけてゆっくり炭化されていきます。



実際に、量販店にある安価な炭(僕が普段使うのはこれですが)との
違いを実験してもらいましたが、はっきり言って全く違います!
炭素の純度が高い白炭は、炎や煙が出ない、臭いもないとのこと。
産地や用途によって炭もいろいろとあるとのことですが、
高品質な炭へのこだわりは半端ではありません。

田沼さん親子の炭を始めとするいろいろな話はとても面白く、
こんな寒い日に来てしまって申し訳ないと思いながら、
炭火を囲みながら二時間も居座ってしまいました。
炭火にある人の心を和ませる力、
そしてそんな炭がここ神鍋で作られています!



炭作りの工程で得られる副産物にはいろいろあります。
ワサビと同じように捨てるものはなく全て利用でき、その用途も多様。
写真(↑)はそのひとつである「木酢液」。
窯から出る煙が水滴になってぽたぽたと落ちて溜まっていきます。
地元の名産でもある「栃餅」の栃の実のアク抜きには「灰」が使われます。
「炭」は農業にも活用され、土や作物にとっても有効とされています。
ワサビの育苗(土作り)にも「神鍋の炭」が生かせないかと思っています。



炊飯器に入れてご飯を炊くと美味しくなる炭(↑)。確かに違う!

昔は間伐材を薪に風呂を沸かしたり、山の落ち葉を集めて畑に入れたり、
人が山に入って暮らしに関わることで健康な山が維持されてきました。
しかし、人の生活が山から離れてしまうと森は老化、荒廃してしいきます。
その結果、温暖化、異常気象、水害などを招き、心の豊かさも失われます。
里山との共生が求められ、資源循環型のライフスタイルが見直されている今、「炭焼き」は社会的にも大きな意義を持った産業だと思います。

昔は山の中で炭窯を作り、炭焼きは肉体的にも大変な仕事だったとのこと。
田沼さんはこれを効率的に量産できるように工夫され、
里山に関わる林業の活性化を図り、山に人の手が入る機会を増やすことが
結果的に里山の再生、保全に繋がる、という思いで炭作りをされています。

里山はその土地固有のもの、そこで暮らす人にはなくてははならない宝物。
十戸地区は神鍋の森から生まれる清水が生活に大きく関わっています。
そんな湧き水も様々な人の手によって守られています。

それを使うことで、その背景にあるものを感じ、
思いを巡らせ、作り手の思いを知ることで心までも満たされる、
「物作り」にはそんな魅力があり、ワサビ作りにも大変参考になりました。

神鍋白炭工房さん

「神鍋白炭工房」さんに見学に行ってきました。
三代目の炭師として後を継がれた田沼光詞さんは、
二代目である父茂之さんと神鍋で「炭焼き」をされています。
前に新聞に何度か取り上げられているのを見て、
「いつか会ってみたい」と思っていたところ、
別の機会でお会いすることができたので早速おじゃましました。



場所は、十戸地区から車で10分ほど上がった「奥神鍋スキー場」のふもと。
この日はスキー場にとっては待望の雪!でも炭作りにはさすがに辛い寒さ。





工房には炭となる様々な「原料」が業者から持ち込まれてきます。
神鍋の広葉樹である「ナラ」が主のようですが、
例えばシイタケの原木を採る際の残材等も使われるようです。
炭材にする原料の吟味はもちろん、「切る作業」が重労働とのこと。
様々なサイズのものが持ち込まれるため、切って揃えます。
適度に間伐されたものなら揃っていますが、
山が放置されて大きくなったもの(写真の木は60年位?)が
持ち込まれると、切る労力も無駄に必要になるわけです。
「原料を見れば山の状態がわかる」とおっしゃるのもさすがです。

但馬での動き

先日のひょうごの在来種保存会研修会で出会った但馬の会員で、
「但馬の在来作物を応援しよう!」というちょっとした動きが!

このような動きは在来作物を守る農家としては心強いし大切にしたい。
そして、皆さんと共に地元の在来作物を盛り上げていきたい。

豊岡市出石町で在来種「小野芋」を守られている中村さんを早速訪問、
その小野芋をテーマーにした試食会を開催するという流れに発展!

思い返せば研修会の懇親会で山根さんが、
「貴重な在来の里芋を見つけたでー!但馬のみんな守ってやー!」と。

但馬の会員同士でも交流が深まり、ゆるやか〜にまとまって、
但馬の情報の収集、発信をすることが大切であるという認識のもと、
まずは「小野芋」をきっかけに動き出しました!

どんどん在来種の輪が広がればいいなーと思っています。

保存会の現地研修会

★2日目(11月15日)

あーす農場

私はこの研修会の案内をもらうまで知りませんでした。
案内には下記の通り書いてありました。

日本人の生存の原点を模索し、廃村で自給生活を目指して25年余り、
世界中から年間400人に及ぶ様々な来訪者を受け入れている。
大森さんの強烈な個性に触れてみよう。
故福岡正信氏、甲田光雄氏に「日本再生は君しかいない」と言わせた男だ。

「福岡氏に…」とあったのでそんなに有名なの?と単純に驚きました。



山奥に突然広がる異空間。まるで昔にタイムスリップしたような感じ。





アース農場のご主人である大森氏は朝来市の山中で、
再生と循環を目指した「縄文百姓」を志に、25年余り、
親子3代に渡って自給自足の生活をされています。



農場について紹介されている手書きの案内には自給自足の数々が…

手作り廃材の家、エネルギーの何割かは、バイオガス(家畜の糞尿などをプラントで発酵、そのガスを台所の炊事などに使い、残りは畑の肥料に活用)、谷水を利用した水力発電、炭焼き、五右衛門風呂、かまど、薪ストーブ、手植の稲作、無農薬、有機栽培の野菜、自然養蜂、有機農の小麦と自然酵母て作ったパンやクッキー、狩猟を行い、豚、鶏、山羊、鴨などの家畜などを飼う…。

鶏豚肉、自然卵、ハチミツ、パン、木炭、木酢液など売って生計を立てる。
調味料や魚などは物々交換。百姓体験もできるとのこと。

自給自足というのはある意味あこがれの世界ですが、実際のところ…。
だからこそ何かを求めて多くの人がここを訪れる、また行きたくなる。何か大切なことを教えてくれる、そんな農場であることは間違いありません。

本のご紹介です。大森昌也(著)
「六人の子どもと山村に生きる 」麦秋社
「自給自足の山里から―家族みんなで縄文百姓」北斗出版

朝来茶、さのう高原「八代茶園」



高原を車でしばらく上がっていくと、
山の斜面一面に広大な茶畑が!いきなり目に飛び込んできした。
朝来にお茶の産地があるとは知りませんでした!

昭和47年に結成された八代茶生産組合(当初11名)は、
高齢化のため現在は4名でお茶作りに取り組まれているとのこと。



この農園を任されている池本晃市さんは32歳。
池本さんはもともと伊丹市のご出身で、兵庫県立農業大学校で
新規就農の研修を受講され、八代茶園での後継者不足を知り、
平成12年3月、なんとこの朝来に入植、就農されています。
地域にとっても、とても心強い存在のようです。

朝来の「岩津ねぎ」



日本三大葱のひとつ、但馬でも古くから栽培されている伝統野菜です。
岩津ねぎの「マイスター」であり、生産組合長の田中務氏のご案内で、
冬に向けて収穫間近の岩津ねぎを見学させていただきました。
これからの時期は鍋物には欠かせません。焼きねぎも最高です。

マクロビ料理

「多々良木 みのり館」で昼食にマクロビ料理をいただきました。
コーディネーターである今川れい子氏のお話を聞きながら、玄米も
噛めば噛むほどにおいしく、初めてのマクロビ料理を楽しみました。

ほんとに盛りだくさんの研修会でした。
自然、農、食、そして人。今回は但馬地域で行われた研修会ですが、
まだまだ地元にも「知らないこと」って山ほどあるな、と再認識。
足元を見つめる、相手を知る大切さ、そして自分が何ができるか…。
そんなことを思わせてくれた2日間でした。

保存会の現地研修会

「ひょうごの食研究会」「ひょうごの在来種保存会」
「現地研修会2009」に参加させていただきました。

★1日目(11月14日)

赤花そばの郷



生産組合長の本田重美氏から、在来種である「赤花そば」についての
お話(思い)をお聞きし、こだわりの「十割そば」をいただきました。
この時期はやはり新そば!その風味を思う存分味わうことができました。

△錣気喃晴函嵋迷爾錣気咫





車が20台、約70名がワサビ田へ。こんなにたくさんの見学は初めてでした。
ワサビ田の風景、集落を流れる水路、川魚を養殖している池など、
「湧き水のあるくらし」に皆さん感動されていました。

夜は、養父市の奥米地にある自然体験学習館「ほたるの館」で懇親会、宿泊。