春の陽気

ここ何日か、すっかり春らしい気候になり、

ワサビ田では鳴き始めたウグイスの声が響いています。



3月に入ると小さな新芽が顔を出し、春の陽気

とともに伸長していきます。



周辺山々からの雪解け水で勢いを増した湧き水が、

たっぷりの養分と酸素をワサビへと運んできてくれます。



花も満開に向けて勢いよく咲き始め、

その香りを求めてミツバチも動き出しました。

ナガレホトケドジョウ(1)

こちらが水路を歩くたびに気配を察知して逃げ回わる川魚。
子供の頃は毎日のようにワサビ田で「魚釣り」をしたものです。

しかし、ワサビ田にはそれらとは対照的な魚がいます。
その魚の存在を知ったのはここ数年のこと。





定植作業を終えたある日、余った苗を入れたカゴ↑を水路に浸けていた
ところ、翌朝その中に今まで見たことのない魚が入り込んでいました。
恐らくワサビの根っこに付いている虫なんかを食べようと、
結果的に「罠にひかかって捕えられた」という羽目になったのです。





それから何度か見かけるようになりましたが、
私は気にもとめていませんでした。
しかし、ある時その魚が新聞に載っていました。
その魚の名は「ナガレホトケドジョウ」といいます。
1993年に新和名がついた新種のドジョウです。

ネットでいろいろ調べてみたところ…

・体長は4〜7cmの小魚。口の周りにひげが4対8本あるのが特徴。
・雑食性で、昼間は石などに潜み、主に夜間に活動する。
・孤独性が強く、他の魚とはほとんど共生しない。
・生息地は河川の水源、湧き水がある細い水路等。砂の中や石の下にいる。
・湧き水の減少、水質の悪化、農薬の影響、河川や水路の改修などの
森林、河川開発、破壊などにより急激に生育地が減少している。
「兵庫県版レッドデータブック2003」でBランク・・・
 絶滅の危険が増大している種。

残念ながら、全国的にみても生息地がどんどん減っているようです。





ワサビ田の中でも下流域の水流が緩慢な場所にいます。
探しても見つかるようなものではなく、
ひっそりと石の底に身を潜めて静かに暮らしているようです。

冬らしい冬

新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

1月1日、朝目覚めると辺りは一面銀世界!
この冬初めて「冬らしい冬」になりました!

近年は暖冬の傾向にあり、今日の新聞にも新年早々にもかかわらず、
「温暖化」「異常気象」についての特集が組まれていました。
特に昨年は雪の量が少なく、近くのスキー場では営業できない程でした。

周りの山々に降った雪が解けて徐々に湧き水になるので、
とにかく雪が降らないとワサビ田の水量がぐんと減ってしまいます。
そんなわけで普段の生活にはやっかいものの雪も、
降ってくれると私はホッとするのです。
冬の作業はきついですが、今年は「冬らしい冬」を願ってやみません。





これから収穫する大きくなったワサビには雪が覆っています。
湧き水が流れている作土(小石)に雪が積もることはありません。

オープンスクール

先日、母校である清滝小学校のオープンスクールに行ってきました。

これまでも何度か子供達が、わさび田に見学に来てくれています。
今回は道徳の授業でわさびを教材にされるということで、
担任の先生が取材に来られ、父とお話しをさせてもらいました。
ホームページも見ていただいたと聞き、先生の熱心さが伝わってきました。
先生がどのように授業をされ、そして子供達にどのような感想を
持ってもらえるのか、とても楽しみに学校へ向かいました。

十戸から神鍋の方に3キロほど上がったところに学校があります。
20年ぶりに校舎に入りましたが、10年ほど前に立て替えられた校舎は、
「懐かしい」というよりとても新鮮な感じでした。

取材された内容は、「十戸に続くわさび作り」というタイトルで、
種や栽培の多様性の大切さや、環境問題にいたるまで、
子供達にわかりやすいように資料にまとめられていました。
子供達はどんどん手を上げ、いろいろな感想や意見を発表してくれました。



最後に「清滝で大切にしていきたいものは何ですか」という先生の質問、
子供達から「清滝の桜」「神鍋の溶岩流」「十戸の清水」・・と発表があり、
「自然によって私たちが育てられていることがたくさんあります。
だから自然を大切にしていきましょう」という先生のお話がありました。
和気あいあいとした雰囲気で、とても楽しい授業でした。

後日、6年の20名の子供達から、うれしいお礼の手紙をいただきました。
「食べてみたいです」という内容がたくさんありました。
機会があればぜひ食べていただき、感想を聞いてみたいです。

母校である小学校のみなさんと、このようなかたちで「わさび」や
「十戸の清水」を共有できるということは、本当にうれしい限りです。
こちらもたくさんのことを学ぶことができました。
またワサビ田に遊びに来て下さいね!これからもよろしく!

狂い咲き

ワサビはふつう冬から春にかけて花を咲かせ、
4月になるとワサビ田は花でいっぱいになります。
でもまれにこの時期、白い花をちらほらと見ることができるんです。
秋のポカポカ陽気を春と勘違いして咲いてしまう花がいるからです。
その花は春に咲くもののように柔らかくなく、紫っぽい色をしています。



その年の天候によって花の咲き方はいろいろです。
そのせいで春に採れる種の量や質が変わってきてしまいます。
昨年は暖冬でしたが、今年はどんな冬になるのでしょうか・・・。
秋の花もまたイイものですが、ちょっとした心配の種でもあります。