神鍋火山岩(42)

◆わさび田 「ジャクで地盤をつくる」



ジャクは主に地盤を固めるために利用されていました。

「地形状、勾配は二米に約六糎よりつかず・・」「田面

勾配は1間(約1.8m)2寸(約6cm)位、それ故に

段ができない。水路があるだけの33アールの平らな山

葵田である・・」と文献にあります。約1.8〜2mに

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ことになります。「段ができない」とは、普通ワサビ田

は、渓流沿い、山間部など谷間の傾斜地を利用したもの

が多く、棚田のように段々式に続いており、ワサビ田と

言えばそのような光景をイメージしますがここは平坦地。

ワサビ田といっても、自然条件と密接な関係があるので、

その築田法(様式)も場所によって様々です。ワサビの

教科書には、うちのは「地沢式」と分類されています。



「底はコンクリートですか?」ともよく聞かれますが、

ほぼカチカチの「硬い地盤」で、水が漏れるようなこ

ともなく、この上に小石が敷き詰められ、この中をゆ

っくり水が流下していきます。ではこのような「勾配

3度の平らな硬い地盤」をどうやってつくったのか、

もちろんこんな地盤がもともと自然にあったわけもな

く、溶岩の土石流が止まり、縁辺部となって水が湧き

出し、そこからどんな土壌が下方に広がっていたのか、

それは想像するしかありませんが、沼地だった、田ん

ぼだったとすると、「底」には土砂や泥が堆積してい

たのだと思います。文献には続きがあって、「田床は

たたきで平らにし、そして礫を置き栽培しているので

ある」とあります。これは祖父が説明したものですが、

「たたきで平らにする」、つまり、ワサビ田の面積は

33アールですが、石採場から相当量の火山礫やジャ

クを採取、運搬し、埋め立て、3度の勾配をつけなが

ら、たたき(平らにする道具、残っていません)でき

れいに固め、平らにしたというわけです。昔から当た

り前にあるものだと思っていた「地盤」、でもよくよ

く考えてみれば自然にあるわけがなく、これも父から

聞いて、最近気付きました。湧いた水は地下に浸み込

むことなく、一定の速度、水量で地表面を絶えず流下、

ワサビを育て、ここを通過して下流に流れていきます。